2020年7月30日還元焼成、窯出ししました。

7月30日に窯焚きした作品、8月1日に窯出ししました。かなり強く還元しましたが、あまり還元らしい色にならなかった作品もあります。釉薬の溶ける温度が同じではなく、溶けやすい釉を窯の下の段に入れ、溶けにくい釉の場合は上の段に入れます。作品の高さを揃えること、温度計の入る場所、オルトンコーンを置く段などを考えて窯詰めします。

今回焼いた生徒さんの作品を掲載いいたします。

【NOさんの作品】

紫月窯に入られて初めての作品。手捻りで湯呑みを作りました。手捻りならではの温かなゆらぎのある形です。釉は美和窯業の白結晶釉を使いました。この釉の主原料な何なのか、不透明の微細な結晶のテクスチャーが独特です。

【YMさんの作品】

やはり紫月窯に入られ初めての手捻りの作品、マグカップと湯呑みです。初めてですが薄くバランスの良い形になりました。ここでは下絵付けの基本である呉須と鬼板の使い方も体験していただきました。釉はマグカップは土灰基礎釉、湯呑みは紫月窯オリジナルの貝殻灰とタルクを主原料に調合した釉を使っていただきました。

【HMさんの作品】

YMさんとご夫婦で一緒に熱心に作陶されています。同じく最初の作品で手捻りの基本、取っ手などパーツの付け方と下絵付けを学んでいただきました。釉はYMさんと同じです。

【LMさんの作品】

湯呑みとマグカップの作陶が終わり、袋ものを作っていただきました。すんなりと口を細く出来、バランスのが良い形になりました。一輪挿しにぴったりです。釉はオリジナルS釉(亜鉛白釉)を還元焼成しました。

もう一つ袋もの。そのつどいろいろな装飾法も知っていただいています。この作品は白化粧を塗りがけしました。化粧かけした白は独特な柔らかな感じがあります。白化粧には一般的には透明釉を薄がけしますが、オリジナルの還元すると緑色が出やすい土灰釉を少し厚掛けしました。

【YFさんの作品】

志野茶碗を作っていただきました。釉は熊谷陶料の浅間長石を主体に調合したオリジナルの志野釉です。流し掛けで釉が厚くかかったところの色がとても良いと思います。

【NKさんの作品】

以前、還元焼成した作品ですが水漏れするので、内側に同じ釉に釉薬接着剤を混ぜ厚めにかけて再度焼成しました。ほとんどの陶器は水漏れします。焼き締めても土の粒子の隙間からじわじわと水がしみこむからです。釉薬を掛けてあっても釉は土との収縮率の違いで殆ど貫入というひび割れをおこします。しこから水分が漏れるのです。食器として日常使っているものは短時間なので漏れても気になることはありませんが、花器のように何日も水が入っているものは長い時間に台まで濡れてしまいます。水漏れしにくくするには、内側の釉を厚掛けする、赤土で高温には耐えられなく多少溶ける土を使う、貫入が入りにくい釉を使うなどで改善することがあります。

【YSさんの作品】

ガラス作家のYSさんの作品。ガラスの作品とコラボレーションするパーツなどです。数種類の磁器土を使い、いろいろな釉を部分的にかけています。とてもユニークな形体です。

赤土で作ったユニークな形の花器。YSさんの陶だけの素材の試みは珍しいですが、ガラスで作った時の作品と共通点が感じられます。

【ATちゃんの作品】

5つになったばかりのA君。自由にちょこちょこと作りました。粘土はいろいろ形に簡単に変形できる素材ですので、子供から大人まで自由に制作しやすです。色もつけられるし、破らない限り永久に保存できるのもお子さんの成長史の記録としても最適だと思います。

【SYくんの作品】

小学5年生のS君。電動轆轤を使いこなしています。まだ腕が短い年齢ですが轆轤のどべ避けに肘を固定するなど工夫をし、素晴らしい作品をたくさん作っています。

見事な手捻りの茶碗。言うことはありません。完璧!粘り気も無く、原土に近い石がたくさん混じって非常に作りにくい錆土を使っています。

作り難く壊れやすい錆土、削りの時に欠けてしまいました。でも新たな美しい形です。釉を欠けて還元焼成しました。

電動轆轤で作陶中にできた形。お香立てに使うとのことで藁を乗せて還元焼成しました。還元がかかり難く温度も比較的低い最下段に置いて焼きました。なかなか美しい形だと思います。この形を残したいと感じた判断力が素晴らしいです。

【IYさんの作品】

黒御影土に自作のマンガンを主体にした釉と銅を主体にした釉を組み合わせて施釉した作品。写真では分かりにくいですが金色の結晶が部分的に浮かび上がり不思議な発色になりました。自作の釉を作るのも陶芸の面白いところです。このところIYさんは釉にはまっています。

こういう形も電動轆轤で無ければできない形です。不思議な形です。紫月窯オリジナル葡萄灰釉を全体に掛け、中に緑色のガラス粉を入れ還元焼成しました。

【AKさんの作品】

赤七号土を手捻りした湯呑み。釉は紫月窯オリジナルの羊歯灰釉、還元焼成です。この釉は寄り安く均一に掛けるのが難しいですが、とても良い感じに全体的に掛かっています。

【MUさんの作品】

赤土に白化粧を刷毛で塗り、透明釉をかけています。白化粧の微妙な濃淡が美しいです。

赤土に瑠璃釉と土灰釉を二十掛けしています。瑠璃釉の彩度が高いのでそれを抑えるようにしました。

粘土で作った板を筒に添わして形作った作品。簡単に出来ますが、意外と反ったりヒビが入りがちな手法です。今回はゆっくり乾かしたのが良かったのか殆ど変形せずに焼けました。釉はオリジナルの千倉石釉。還元が直かかるとかなり強く緑色になりますが今回は酸化のような色になりました。

【MMMさんの作品】

電動轆轤で透光性磁器土を使った小皿。たいへん薄く軽く作られています。杉と檜の灰を使った紫月窯オリジナル釉、本来なら水色に発色するのですが、薄く小さい作品なので釉も厚苦掛けられず透明釉の様になりました。

透光性磁器土を使った薄い板を丁寧に成形した小さな角皿。写真では分かりにくいですが一つの対角線でつや消し釉と土灰釉を塗り分けたモダンな感じのする繊細な作品です。

ピアスのパーツです。触るのが怖いほど薄い作品を、極めて細く折れそうなアルミナ棒に通して吊るして焼成しています。このあと雲母を使った銀彩で上絵付けし、次回焼成します。

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